読みもの
窓辺の木のテーブルに、写真を差し込みかけた封筒と、1枚だけ立てた写真立て

ほかのアプリとの違い

共有するアプリと、選んで残すアプリ

家族に見せたいなら、共有アプリ

先に結論だけ書いておきます。離れて暮らす祖父母に子どもの写真を見せたいなら、みてねのような共有アプリが向いています。

招待した家族だけが見られて、写真を送れば向こうの手元に届き、コメントが返ってくる。「見せる」ことを中心に設計されたアプリですので、そこを目的にするなら他に置き換える必要はありません。

our365 を作っている立場で言うのも変かもしれませんが、ポジショントークをしても仕方ないので、正直に認めます。写真を共有したい人に「代わりにこちらを使ってください」と言うつもりはありません。

そのうえで、our365 には共有とは別の、あとで見返すという目的があります。この記事は、その2つがどう違うのかという話です。

「見せる」設計と、「見返す」設計

共有アプリには、いつも相手がいます。

祖父母、離れて暮らす家族、パートナー。写真を送るのは、誰かに見てほしいからです。だから、

  • たくさん送れるほうがいい。
  • すぐ届くほうがいい。
  • 反応が返ってくるほうがいい。

共有アプリの機能は、この目的に沿って作られています。

一方、写真を「あとで見返す」とき、相手は自分と子どもです。

1年後、3年後に開いて、その年がどんな年だったかを思い出す。このとき困るのは、枚数が足りないことではなく、多すぎて開かなくなることです。数千枚の写真を最初から見返す人はほとんどいません。

見せるためには、多いほうがいい。見返すためには、選んであるほうがいい。同じ「子どもの写真を残す」でも、必要になる要素が逆方向を向いています。

写真が多すぎて見返せなくなっている方は、子どもの写真が増えすぎて整理できないもどうぞ。

毎日ぜんぶ送るか、1日1枚選ぶか

違いを並べると、こうなります。

共有するアプリ 選んで残すアプリ
目的 家族に見せる あとで見返す
相手 祖父母・離れた家族 未来の自分と子ども
扱う枚数 撮ったぶんを送る その日の1枚だけ
見るとき その日のうち 1年後

「扱う枚数」と「見るとき」が、設計の分かれ目です。

共有アプリはその日のうちに見てもらうものなので、枚数が多くても問題になりません。むしろ多いほど「今日はこんな日だった」が伝わります。

選んで残すアプリは1年後に開くものなので、枚数が多いと機能しません。365枚だから最初から最後まで見返せます。3,650枚あったら、たぶん開かないままです。

併用すると、役割が分かれる

どちらか一方を選ぶ話ではありません。目的が違うので、両方使うのが自然です。

私も祖父母との写真の共有には別のアプリを利用しています。1年間で撮影する約1万枚の写真はこれを使って祖父母と共有しています。ただ、アルバムとして分類して管理こそしているものの、最初から見返したことはありません。

共有アプリには、その日撮った写真をまとめて送る。祖父母はそれを見て、コメントを返してくれる。これは「今日」のやりとりです。

our365 には、その日のいちばんを1枚だけ選ぶ。誰かに見せるためではなく、1年後の自分が開くために置いておく。こちらは「あとで」のための作業です。

同じ日の同じ写真を扱っていても、やっていることが違います。

どちらを選ぶかではなく、何をしたいか

「みてねの代わり」を探して来た方には、期待した答えではないかもしれません。

共有したいなら共有アプリを使い続けるのがいちばんです。our365 が引き受けるのは、その先にある「1年後に見返す」という別の仕事です。

たくさんの写真を残してあげるのは親の愛情ですが、将来写真を見返したときに、親子で昔話に花を咲かせられるようにしておくのも親の愛情だと思います。

写真を残す目的は、ひとつではありません。見せたい日もあるし、あとで自分が見返したい日もあります。目的が2つあるなら、道具も2つあっていいはずです。


2児の父親の目線で欲しいものを作ります。